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  06 ,2014

プロフィール

小々次郎

Author:小々次郎
SR400 に乗っておっかなびっくりいろんな所に出かけては、いろいろ感じる 50代。

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Category: 2014年05月03日 渡良瀬川

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渡良瀬川 その9
鉄道橋らしい松葉色をした「第一松木川橋梁」を一旦、SRとくぐると 薄い、薄紅藤色の空も手伝って一層人の気配を感じなくなる。 民家も、何かの工場だってあるけど 人だけ さらわれたような 音のしない通り。 空の重みをバックミラーで感じながら 控えめなはずのSRの排気音だけが響き渡る。 自然にゆっくりになって 慎重にしばらく進むと、 今はもう使われていない 妙にスネた「第二松木川橋梁」を発見。 そこら中に負のオーラをまき散らして身勝手な表情。 さっきから感じていた陰気の原因はあんたでしょう

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足尾鉄道時代から足尾駅 と 今は廃駅になってる足尾本山駅とをつないでいた立派な方。 なのに「間藤橋」のコンクリートアーチを子分に従えて すっかりヒネクレかえってる。 1987年(昭和62年)に足尾銅山の精錬所の貨物輸送終了と同時に廃橋って事なので まぁまだ元気そうだし これからって時に活躍の場を失ったわけですから 無理もないのかな お気の毒様ですね

P5040427.jpg

「第二松木川橋梁」旧JR東日本)足尾線
間藤駅 - 足尾本山駅間
竣工 1914年(大正3年)
上路のプレートガーダー1連と下路のプレートガーダー1連の計2連

手の付けられない暴れん坊ってわけでもないようだし 根はいいヤツそうだから なんにもしてあげられないけど 十字だけきってきた  アーメン。

振り返ると線路を遮断した 県道を挟んで当時の踏切が立たされたまま よく見ると線路もまだ残ってる そんな切り通しを駐車場に利用してる軽トラは宇都宮ナンバー。 そう云えば ここだけ人がいたな 

P5040431.jpg

県道に戻ると 普通に民家は並んでるんだけど やっぱり人影が無くなる しばらくして、駅前のロータリーのような開けた場所にでると、 たいへんお会いしたかった「古河橋」が どうにも漂っちゃう妖気を隠そうともせず 名のアル牢名主のように 鎮座しておりました  うーん ブルッときた

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奥に建つ穴ぼこだらけの工場も足尾精錬所の一部でこの大きな敷地の中に足尾本山駅もある 工場に突き刺さって見えるのが その足尾本山駅につづいてる「出川橋梁」。 今は、もちろん精錬所の工場も足尾本山駅も「出川橋梁」も使われていない

P5040453.jpg

登らなかったから わからないけど 上の写真左側の先に足尾本山駅跡がある ハズ。 1914年(大正3年)足尾鉄道の駅として開業とアル。 花崗岩の橋台を 今もなお染めつづける血の跡のような赤錆が 痛々しく その歴史を物語る。 自分の限界じゃ なくて 人の理由で使われなくなった物達の発する やり場のない情念のようなものが この地域を気欝に感じさせているのかも知れないな 「第二松木川橋梁」もそうか。

P5040450.jpg

「出川橋梁」(旧JR東日本)足尾線
間藤駅 - 足尾本山駅間
竣工 1914年(大正三年)
橋長54.82m
上路のプレートガーター 2連


「古河橋」にもどって精錬所の象徴でもある大煙突入の廃風景。 人っ子一人いない

P5040447.jpg

「足尾銅山鉱毒事件」。 ラッキーストライクの銅フィーバーで栄える一方、深刻な公害問題も 文字通り背景にある。 排煙に含まれる二酸化硫黄があたりをハゲ山にしたし 渡良瀬川だって不本意に汚されたんだそう

P5040442.jpg

「古河橋」
竣工 1891年(明治24年)
橋長 48.6m 幅員 5.2m
下路のボーストリングワーレントラス(ピントラス) 1連

元々は、古河鉱業(現・古河機械金属)足尾銅山の専用電気軌道で ハーコート社製のドイツ生まれ。 原位置で架かる 日本で最長老のお方。 そりゃ妖気も纏うハズ。 お会いできて光栄です  今は鎖がしてあって もう歩道橋としても使われていないようだけど 文化財だし 保存はしてくれるみたいだから よかった

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内側にちゃんとハーコート社の銘板が付いてるの わかるかな  渡良瀬川も今は十分きれいだし まだ小さいけどハゲ山にも木が植えられて しっかりと新緑が芽吹いてる。 でも少なくても 使われなくなった橋達は この移りゆく景色を喜んでいるようには見えなかった。 まだ働けるって感じだもんね  


全員にさよならをいい  今回は、空の都合もあって 悲しみや憂いに心がふさいでいるようにしか見えなかった 足尾町を後にする。 今度は10年後ぐらいに時間の余裕を持ってまた来てみたい その時はどうかハレマスヨウニ。


Uターンして国道122号に戻ろうと また人気のない町内をストトトトーと一人通り過ぎ、 また「第一松木川橋梁」をくぐり直した時、 振り返って見た 風景が 2014年のGWで最後に見た渡良瀬川のお姿でした。

P5040407.jpg
 
渡良瀬川は、北関東を流れる利根川水系の一級河川。 延長は107.6km。 知らなければ良かったけど 日光を開山した勝道上人による命名で、勝道上人が川を渡ろうとした時に、渡るのにちょうど良い浅瀬があったからだとか。 もっと違う理由がよかったけど仕方ない。 でも 響きはいいし 森高さんの歌もあって、遠いし たくさんの名橋が架かる ずっと憧れてた川。 その前評判に負けない素敵な川でした 来れてほんとうによかった  またおじゃましますね  

さようなら渡良瀬川。     でも渡良瀬川その10 につづく




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