年度末からガレージにつるされていたテルテル坊主が もうだいぶクタビレてきたぐらい まだかまだかとなんども指折りかぞえて待ち望んだ 後半のゴールデンウィーク。 ご存知のとおり(笑)全身全霊をかけた嫁孝行の甲斐もあって 4日間をフルに使った道程のおゆるしが出た。 フフフ 今年にかける意気込みはマーくんにも負けてない でもSRはストレートも遅いし 曲げようと思っても曲がらない (曲がらないのはオレのセイだけどね(涙) 現地の週間天気予報では5日の日が雨マークだけど オッケー,オッケー覚悟してる 逆に1日だけでいいのぉ って感じで その場で飛び上がって2回転半したぐらい

きれいにダブルアクセルを降りる夢を見て目覚めた 3日の午前4時50分。 何日も前から準備してあった着替えと夢の詰まったバックとカッパをSRに頑丈にくくって まだちゃんと明けきってない東の空に向って出発。 キックはほんの2、3発。 予報どおり天気は良さそうで 思ってたとおり寒いけど 国道19号に出る手前では 文字通り お日様の暖色に気分だけは暖められて 切望していた今年のGWが始まったぁーー

去年の学習ができてなくてウインターグローブをもってこなかったから やっぱり指先は冷たいし この時間帯は自分の吐く息でシールドが曇る 今回は経験した事の無い長い道程だから 正直 昨晩は不安でマイナスのシーンばかり浮かぶし 背中に変に痛いところもあったけど 走り出してしまたっら なんてことはない どこも痛くなくなったし シールドが曇るのだって 常にニヤけてるからだと思う 天気は申し分ないんだから 幸先はいい。
国道19号は中津川を過ぎると木曽川沿いの道になる 今日は移動日と割り切っていたから 朝日をうけて霧に浮かぶ幾つもの名橋達には 敬礼だけで我慢した おはようございまっす いってきまっす
まだ車もそれほど走ってない国道19号。 運転の上手なビックスクーターの速い人の後ろに付いてたから 8時前には道の駅奈良井木曽の大橋に着いちゃった いい調子。

前回見逃してたから寄ったけど 2014年GW、本日の橋1本目としては役不足感は否めんなぁ 鉄じゃないからだと思うけど それはオレの勝手な好みの問題で伝統的な技術や知恵をいかして途中の橋脚も無く木で奈良井川を一跨ぎしてる「木曽の大橋」にまったく罪はない でも渡ってもいない ごめんね

だんだんと車も多くなってきた国道19号。 道の端に取付けられてる温度計の数字は7℃、8℃、9℃、10℃と 進むにつれて1℃ずつ上がっていくから 寒いけど 自分のテンションもニヤつき加減も当然比例してUPする。 気のきいた国道19号にありがとうを云って 塩尻を過ぎると国道は20号に代わり 岡谷を通り過ぎると諏訪湖も眺めずにスルーする 結構ストイックなオレ。
岡谷から国道は142号に代わってズンズンと標高を上げて行く感じ 中山道とアル。 風もなく青空も高い高い。 遠くポツンポツンと満開の一本桜達を眺めながら 鼻歌はやっぱり「渡良瀬橋」。 超いい加減に口ずさんで 時には歌詞の思いに涙しながら。 オレにも忘れられない女(ひと)がいる。

新和田トンネルで和田峠とビーナスラインをくぐった。 トンネル内では自分達の影に何度も何度も追い抜かれておもしろかったけど ビーナスラインは来年あたりにリベンジしたい

中山道からナビの云う通り県道40号に移ってしばらくすると お久しぶりの千曲川に出たから再会を喜び合った。 フフン やさしい春の日差しをキラキラと一生懸命に運んでいく千曲川にうっとりしながら並走。 あなた全然かわらないね
ちょっとすると石積みの橋台を発見して急停止。 これはただ事じゃないな

よく見ると向こう岸にも石積みの橋脚が立たされたままだし 川の中にも残骸がばらまかれてる。 石積みだから結構古いだろうし大きさから見て単線の鉄道橋だろうと見当を付けて調べてみると やっぱり「布引電気鉄道」の「千曲川橋梁」だった。

この私鉄は1926年12月に開業して わずか8年後の1934年には休業。そのまま廃止になった短命で気の毒な鉄道。 「千曲川橋梁」も当時は誇らしげに千曲川を跨いでいただろうに なんて無惨なお姿に(涙) 廃線の理由が電気代が払えなくて電気を止められたからなんだそう ううまた(涙)

「スケッチパーク こ も ろ 」さんより写真拝借
名誉のために当時の写真をみつけた 写真からもわかるように 間違いなく「布引電気鉄道」は動いていたし「千曲川橋梁」だって当然がんばってた。
「千曲川橋梁」(布引電気鉄道)
押出駅ー布引駅間
竣工 1926年(たぶん大正15年)
上路のプレートガーターで4径間
千曲川は何度となく氾濫してるから川の中の橋脚が何年に流されたのかはわからなかったけど 橋脚の上に乗ってた箱桁の鉄の塊は廃線後にレール共々競売にかけられてはずされたそうなので ひょっとしたら どこか違う景色の中 今もがんばっているのかもしれない がんばっててほしいな(遠い目)
「千曲川橋梁」の残骸に両手を合わせて さよなら云った。 機会があったらまた来ます
そのまま県道の40号を千曲川沿いに少し進むと 今度は大きなランガー橋をくぐる 別にめずらしくもないからスルーしようかと思ったけど すぐ上流側に前橋の吊り橋の主塔が残ってたから 急いでるのにうっかり停まっちゃった

「大久保橋」
竣工 1969年(昭和44年)
橋長 97.9m 幅員 7.5m
下路のランガーで1連
なんか石碑も立ってたんだけど読んで来なかった 「大久保橋」で つつっと千曲川を渡ると 2014年のGW、短い間だったけど千曲川とはここで さようなら またお邪魔しますね
5月3日は移動日としてたけど結構あるな これはまた当然長くなる予感 まだ長野県だけど 渡良瀬川その2につづく